藤井章先生を偲んで
4年前から多摩川設計塾という
勉強会で学んでおりましたが
講師の藤井章先生の突然の訃報
一ヶ月前はお元気だったのに…
2024.6.22 Vol. 4,725
おはようございます。
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン
マクス社長の鈴木です。
藤井先生は吉村順三事務所出身
という、私からはすればもはや
生ける伝説の様に感じられる
大先生でした。
そしてその師匠の吉村順三
といえば皇居新宮殿も設計を
した、もはや神様のような人で
藤井先生はよく
「吉村順三がいなかったら
今の日本の住宅業界は
もっと変わっていた。
今、我々が住宅の設計を
仕事としていられるのは
吉村順三がいたからです」
と仰っていました。
多摩川設計塾では
課題が出されて架空の土地に
設計をして藤井先生にプレゼンし
それを先生から講評していただく
というスタイルでした。
温厚な先生でしたが
設計には厳しく、常々
「自分の図面に責任を持ちなさい」
と説かれていらっしゃいました。
デザインはもちろんですが
むしろ暮らしやすさや
住まい方に対し
細部まで確固たる考えがある
そんな先生でした。
玄関ポーチとアプローチを
簡単に考えてはいけない
回遊動線を常に意識しなさい
子供部屋は親の寝室よりも
日当たりの良い場所へ
台所でのゴミ出しにもっと配慮を
住宅といえど父親がパンツで
ウロウロしなくていいように
そんな教えの数々は
私自身の設計に大変大きな学び
となっています。
先月の講義でも
そんなお考えを丁寧に熱心に
お話をして下さっており
闘病中とは存じ上げませんでした。
先生は、急逝される直前まで
講義のことも心配されていたそうで
なおかつ
自分にもしもの事があった際は…
と、田中敏溥先生に事前に
お願いして下さっていたそうです。
どこまで誠実なお方だった
のでしょうか…
昨夜はその講義の日でした。
突然の訃報に、悲しさよりも
驚きしかなかったのですが
今回のプランを先生だったら
どう評して下さったろう…
きっと厳しいダメ出しが
今回もあったんだろうなぁ…
藤井先生の御冥福を
心よりお祈り申し上げます。
藤井先生ありがとうございました。
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。