家づくりで困ることって

あの会社では〇〇が良いと言われ
別の会社では△△が最高と言われ

あっちの営業マンは□はダメと言い
こっちの営業マンは◇はウソだと

「をぉーぃ！」
一体、何が正しいんだぁー！

 

 

 

 

2024.6.21　Vol. 4,724

 

おはようございます。
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン
マクス社長の鈴木です。

 

 

騙そうと「自社だけが正しい」
と言っている（自称）専門家は
ほぼいない、と信じたいですが

勉強不足から間違ったことを
正しいと思い込み、それを
声高に正々堂々と言われると

「この人、正しいかも…」

って感じちゃうのは怖いですね。

 

実際、YouTubeでは
チャンネル登録者が多くても
無茶苦茶なことを言っている人も
散見されるので

「声が大きい人は目立つけど
　それが正しいかどうかは別」

と冷静に見る目がほしいですね。

 

まぁ、私自身もYouTube
やってるので
偉そうなこと言えないのですが。

少なくとも、YouTubeで
釣れてないのに大漁！
なんてしないです。
先日も坊主でした…涙

 

 

本日のブログは
木造住宅で一番意見が分かれる
「無垢と集成、どっちが良い？」
問題を

富士市の上棟シーンから
お届けいたします。

 

上棟開始時、私は足場の上から
見下ろして写真撮影。

社員大工たちが必要な場所へ
梁を配ってあります。

 

それをレッカーで吊って
次々と組んで行きます。

組んでいる梁は
日本三大美林の誉れ高き
静岡県産材の天竜杉。

杉の丸太から作る「無垢材」
ですね。

 

構造計算をして
１本１本に掛かる力を算出し

その力に耐えられるように
安全率を掛けて大きさが
決まります。

場所によってはこんなに
大きな梁になることも。

 

安全率って？？？

無垢材は自然のものなので
バラツキがあります。

「杉ならこれくらいの強度
　があるはず」

と見越していても
それより強い材木もあれば
弱い材木もどうしてもある。

 

なので、基本弱い木に
合わせてあるんです。

 

実際には、天竜杉は平均的な
杉の木の強度より強いものが
多いので

ちゃんと一般の杉のデータ
（無等級材と言います）
で計算しておけば
完成した家はより安全側になる

ということになります。

 

天竜杉が強いと言っても
集成材にはかないません。

これが集成材。
米松という外材の集成材です。

細かな木をボンドでくっつけて
一本の材木にしています。

 

断面を見るとよく分かりますよね。
今写っている８本のうち
４本が集成材ですね。

さらに、（高さは置いといて）
左の６本は幅が10.5cmですが
右から２番目の梁は幅12cm
一番右は幅が15cmもあります。

 

ちゃんと構造計算をすると
梁の一本一本がこのように
種類も大きさも変わってきます。

 

力がかかるところは
それに十分に耐えられるように。

 

 

じゃぁ、いっそ
全部集成材にすればいいじゃん？

 

それも、間違いではありません。
会社による考え方の違い。

 

私は、国産無垢材を使うことが
内需拡大と日本の森林を守る
という側面から

出来るだけ国産無垢材にずっと
こだわってやってきました。

 

集成材の接着剤から出る
揮発性有機物質の影響が
ゼロではないので

できれば集成材は使いたくない
ですが

やはり住宅にとって一番大事な
性能は　安全　ですから

部分的に

「安全上ここは集成材にしたい」
という部分は適材適所で

そういう考え方で設計しています。
構造計算も自分でして。

 

東海地震は、いつ来るか？
「今日」かもしれませんから。

 

 

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