Vol. 4,359

おはようございます。
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン

マクス社長の鈴木です。
僕はこんな気持ちで家を作ってます（長いですけど）。

 

全国に工務店の仲間が増えると
色んなことを教え合うようになり
これがとっても役に立ちます。

先日、ある仲間の工務店の社長が
SNSで

「資材高騰の折、コストカット
　の勉強に来ています。」

と発信しているのを見ました。

 

利益優先ではなく
お客様最優先の真面目な人なので

「どんな勉強なの？今度教えて！」

と伝えていました。

 

すると
真面目なのですぐ動いてくれて
昨日そのコストカットを
学んでいるというコンサル会社
に私を紹介してくれて

その会社から電話がかかってきて
話を聞くことが出来ました。

 

ただ、そのコンサルが悪いでは
絶対にないんですけれど

正直、いまいち
ピンとこなかったんですね。

 

なので、せっかく紹介してくれた
お礼とともに
「あんまりピンとこなかった」
と友人社長に連絡しました。

 

でもなぜ
私がピンとこなかったのか…

ちゃんと理由があります。

友人にもその理由を
ブログで書いてみるという
約束をしましたので
本日のお題にします。

 

そもそも、コストカットて…？

 

これだけ燃料費や資材が上がれば
住宅単価は否が応でも上昇します。

もしそれを「下げる」ことが
できれば…

お客様はもちろん嬉しい！

建てる方も利益が出て嬉しい！

どちらも嬉しいから
コストカットは「善」です！

の、はずなんです。

 

けれど…

 

 

昔、こんなことがありました。

 

ある、小さな工務店がありました。

腕がよく、丁寧な仕事で
一軒建てると紹介がつながる

と言う理想的な状態で
大儲けするわけじゃないけど
安定的に経営をされていました。

 

ある時、その工務店の息子さんが
後を継ぐと入社してきます。

そこで考えました。

会社をこれからも発展・存続
させるために、売上を上げる
方法を真剣に考えよう！

 

そこで、大手住宅コンサル会社
を入れて
「大幅コストカットと商品開発」
を断行します。

協力会社を集めて会議を開き

「今後の厳しい社会情勢の中
　みんなで生き残ってゆくために
　こんな商品（規格住宅）を
　考え出しました。

　これからは、今までの何倍も
　受注が増えるので
　皆さんには絶対に仕事が
　途切れないように

　たくさん仕事を
　発注させてもらいます。

　その代わりに
　皆さんそれぞれにご提示する
　新しい単価でやって下さい。
　何卒協力をお願いします！」

 

ただその単価は
「何十年前の単価だよ…」
というような

業者からしたらとても
協力します！って金額ではなく

多くの昔からの業者は
離れて行ってしまいました。

 

それでも、やると申し出た
業者とともに新プロジェクトは
船出しますが

単価の安い仕事でもこなす
という業者の施工レベルは低く
今まで評判だった
丁寧な仕事とは程遠い内容に。

 

なにより、安く売ることで
受注がバンバン入る予定が
全然入らない…。

 

結局、大手コンサルタントに
支払った何百万ものコンサル料
をドブに捨てただけでなく

息子さんも仕事がないので
アルバイトに行かざるを得ず

会社そのものも…

 

 

このコストカットで
誰が幸せになれたでしょうか？

その工務店？
　…不幸ですね

お客様？
　…メンテを頼む所が無くなった

コンサルタント？
　…儲かったね

 

最後の奴しか幸せになってない。

 

これがあるんで、私は
コストカット系のコンサルに
強い不信感があります。

 

その社長の息子に対する
気持ちとか考えると
この年になるとその辛さが…

だから、似非コンサル大嫌い！

今回電話くれた方がどうの…
じゃないですよ。

 

もしも、一生懸命やったのに
お客様からクレームが出て
「納得いかないから値引きして」

なんて言われたら
すごく悲しくなります。

 

自分がやられたら嫌なのに
一生懸命やった職人が失敗した時
「責任取って値引きな！」

なんて無条件に言うことは
やっぱりしたくありません。

 

もちろん、コストカットを
お願いすることは
私だってあります。

でもその多くは
「もっとコスト下げる方法は
　ないかな？」
というものです。

 

コストダカット＝悪

と言うつもりはありませんが

やっぱり、家づくりって
【幸せの総体】

みんなが笑顔になれないとダメ。