木造住宅で耐久性を最も左右する施工箇所がココ
Vol. 4,098
おはようございます。
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン
マクス社長の鈴木です。
僕はこんな気持ちで家を作ってます(長いですけど)。
本日は富士市で工事中の
プラスサウナ®からです。
築49年の中古住宅をフルリノベ
温熱等級7をクリアする
超高断熱な仕様です。
内壁下地のプラスターボード
を貼り始めました。
一気に部屋感が出てきますね。
文字通り、間仕切り壁で
部屋が仕切られてゆきますが
床にひざまずき
何やら作業を…?
この間仕切り壁部分には柱以外に
・エアコンの冷媒管と排水管
・TV配線
・コンセント配線
などが通っています。
これら線はどこから来ている?
当然、床下から来ています。
床下から、床を「貫通」して
きているわけです。
その貫通部分の隙間を
発泡ウレタンで塞いでいます。
プッシューっと。
これ、何の意味があるか
お分かりでしょうか?
冬の隙間風が寒いから?
うーん、ちょっと違いますね。
テストだと100点満点で40点。
実は、しっかり気密しないと
・暖房が効かないから
・カビや腐りの原因になるから
が正解です。
隙間がどうして?
はぃ、解説です。
暖房をします
↓
部屋の空気が暖かくなります
↓
部屋の壁床天井の表面も
暖かくなります
↓
壁の中の空気も暖められます
↓
暖められると軽くなるので
上昇気流が生まれます
↓
暖められた空気が上へのぼり
床下の湿った冷たい空気が
引っ張られるように壁の中に
入ってきます
↓
壁の中は常に冷たい新鮮な
空気があるので
暖房をしてもなんか部屋が寒い
↓
湿った空気は気流を持って
隙間を上へと家中を動くので
またどこかで冷えて結露します
↓
腐りやカビの原因に
なんだか
風が吹けば桶屋が儲かる的
なお話ですが
事実です!
もし、
古めの木造住宅にお住まいの方
は冬になったら
スイッチプレートに耳を近づけて
みてください。
へたすると
「ヒュ~」
という風が通る音が聞こえる
くらいの気流が生じている
こともあります。
イメージですが、冷たい壁は
冷たい「輻射熱」をビームのように
室内側に出してますから
暖房しても寒いわけですね。
寒いだけじゃないくて
壁の中や天井裏はカビだらけ…
これもやっぱり健康には良くないし
ひどくなると腐朽菌で腐ります。
※カビで腐るのではなく
結露の水分で腐朽菌は繁殖します
そんなことがないように…
気密はしっかり取りませんと。
こううのは、住宅の性能として
Q値やUA値といった
「数字」では出てこない部分。
丁寧な施工
確かな技術
理屈だけじゃだめなんです。
といいつつ…
最後に理屈っぽくもう一枚。
壁下地のプラスターボードは
「長尺」という長い一枚のボード
で梁や桁に届いているので
壁の中に侵入した
空気の出口がありません。
室内と小屋裏も
合板の水平構面で分断されて
しっかり気密されているので
やはり空気が上に逃げられません。
構造上、意図しない空気が
家の中で動いて悪さをしない
という設計を常に考えています。
釣りのときも考えてます。
んなわけアルマジロ…
2022年10月06日
Post by 株式会社 macs
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。