性能評価の耐久性に意味があるか
Vol. 3,722
おはようございます。
頑丈であったかい家を作るマクス
社長の鈴木です。
通勤時、ラジオを聞いていると
こんなCMが。
私達の住宅は
住宅性能表示制度の7項目で
最高等級を取得しています!
学校で言えば
「オール5」みたいな?
「すげーな おぃ…」
って思う方もいらっしゃるかと。
でもですね、
「こんなに最高等級!」
について
ぶっちゃけちゃいますよぉ。
まず!
住宅性能表示制度というのは
まぁ公的な成績表みたいなもの。
本当は新築では10項目あります。
今回の7項目で最高等級とは…
【1】耐震等級(倒壊防止)3
…構造計算しないと意味ないです
【2】耐震等級(損傷防止)3
…構造計算しないと意味ないです
【3】維持管理対策等級3
…普通に取れる
【4】断熱等性能等級4
…このレベルじゃ普通に結露します
【5】一次エネルギー消費量等級5
…上記4の断熱レベルで普通に取れます
【6】ホルムアルデヒド対策等級3
…ビニールクロスと合板フロアでもいける
というわけで
中古住宅の流通促進のため
国が鳴り物入りで始めたこの制度ですが、
こんな制度、いい家の指標としては
クソの役にも立たない
(失礼)
ですね。書類が面倒なだけ。
おっと、7項目でしたね。
【7】劣化対策等級3
はぃ、これ、
通常想定される自然条件及び維持管理
の条件の下で3世代(概ね75~90年)まで
大規模な改修工事を必要とするまでの期間
を伸長するため必要な対策が講じられている
と、最高等級の3になるんですけど
やっぱり普通に取れる。
え?そんなんで
「3世代にわたって大規模改修無しで住める」
って?
絶対に無理だ
と、言いたい。
メンテナンスフリーなんて幻想ですし
やっぱりちゃんと、お手入れして
大切に大切に、住み続けて欲しい。
そう願いますが、建築的な工夫も大事。
例えば、
家そのものじゃぁないんですけど…
「ウッドデッキの耐久性」
「ウッドデッキってメンテナンス大変よ」
「すぐ腐っちゃうし…」
って、ほんと?
こちら、会社のお社の前の鳥居。
お稲荷さんじゃないので
赤じゃなくて茶色に塗ってあります。
一度も塗り替えしていないので
もうペンキがペロペロ剥がれてきていますね。
この鳥居、いわゆる「掘っ建て」。
地面に穴を掘って埋まっているだけ。
お社を守る入れ物的な建物は4本足で
沓石(くついし)というブロックの上に
固定されています。
そうしないと腐るから。
でも、鳥居は掘っ建て式
と昔から相場が決まっている。
昔の写真を引っ張り出してきたら
この鳥居を作ったの、11年前でした。
宮大工だった大叔父に作ってもらいました。
鳥居って、丸太と丸太をつなげるんで
接合部が平らじゃないから
すごく難しいんですよ。
こうして
加工した後に薬剤加圧注入
をするんです。
そうすると…
掘っ建て式の鳥居が11年経っても腐らない
なんてことが、おこるわけです。
実際のウッドデッキではこんな工夫も。
わざと材料に切れ込みを入れてから加圧注入。
そうすると、材料周囲だけでなく
切れ目や割れ目に沿って
薬剤が浸透しているのが分かります。
薬剤注入した材料を加工するか、
加工してから薬剤注入するか、
どっちがいいかは一目瞭然ですね。
ウッドデッキこそ、
ではなくで
ウッドデッキでさえ、これくらいの配慮は必要。
実際の家の方は、こんなもんじゃない。
細かい配慮の集合体です。
そうやって
少しでも長持ちするように作るのです。
そんな耐久性の秘密が分かる構造見学会と
楽しい完成見学会のお知らせでございます。
2021年09月27日
Post by 株式会社 macs
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。