耐震上は耐力壁より床の強度のほうが大事
本日も、富士市の新築注文住宅現場からです。
こちら2階。
内部には屋根を支える最低限の柱のみとし、
階段周りの将来のリフォームなどで動かすことがない壁、以外はできるだけ壁を設けません。
実はこのアングルから見ると、
この緑の部分には壁ができますし、
この赤の部分にも壁ができます。
でも、そこは将来大きな模様替えができるように、構造的には作らない、
つまり、
柱や構造的な壁を設けずに、床も天井も先行して作り、
後からパーテーションのように壁を作ります。
そうすると、家族構成の変化があっても、壁を取っ払って大きなワンルームにしたり、ということも可能になります。
こういう考え方を、構造と内装を明確に分けることから、スケルトン&インフィル、と言います。
で、本日お話したいのはそこではなく、上の写真の指差す部分。
ここは吹抜けです。
落ちないように足場を組んでありますが。
下から見ると、
こんな感じ。
吹抜けには、ステンレスのバッテンがあります。
これで、吹抜け部分にも強度をもたせています。
段ボール箱を思い浮かべれば分かりやすいですが、フタをガムテープで留めて、初めて強度を持ちますよね。
同じ様に、住宅も、壁をいくら強くしても、床や屋根が弱ければ、建物を地震から守ることは不可能です。
床を頑丈にすることで初めて、丈夫な壁が踏ん張ることが出来るのです。
もちろん、この吹き抜けに、どれくらいの強度が必要なのか、もしくはプランによっては強度なしでも行けるのか、それは、毎回毎回同じこと書いていて恐縮ですが、構造計算によって求められます。
開放的な吹抜けに板張りで…
「わぁ素敵…」
でもそんな空間が実は何の強度もなかったり…と気付くのが大地震の時、ではいけないのです。
28日の構造見学会では、動画も使ってもう少し分かりやすくご説明させていただこうかと思います。
構造見学会と、来月の裾野市の完成見学会のご予約は、下記よりお願いします。
2021年03月19日
Post by 株式会社 macs
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。