家づくりで陽あたりが大事な理由
もう7,8年も前のものなので、使わせていただいてもよろしいかと思い、本日のお題にさせていただきます。
家づくりは、耐震性や断熱性、もちろんすごく大事なのですが、陽あたり、これもとってもとっても重要です。
以前、ご両親のお住いの土地の南側に、子世帯の家を建てる、という案件がございました。
これがその時に考察に使った3Dモデリング。
画面右が北です。
左側が計画した建物で、右側が、ご両親がすでにお住まいの平屋住宅。
新居の計画にあたり、平屋の方に、どのように影ができるかを検証しました。
検証は、平屋の家の中から見たいので、平屋の画面で見て右側(北側)は、あえて作っていません。
上は、11月の10時の影。下が、同時刻の6月の影。
同じ時間なのに、随分違うのがお分かりいただけるかと思います。
そしてこれが、ご両親の平屋の南側の部屋から、計画した建物の方を見たシミュレーション画像。
上は、6月のお昼です。
お庭には子世帯の計画住宅の影ができていますが、ご両親の平屋住宅に影は届いていません。
しかし、11月のお昼を見てみると、平屋住宅の掃き出し窓から、計画住宅の影が思いっきり伸びているのが分かります。
冬は、午後、ずっと日当たりが悪くなります。
当然、家を建てると、冬の午後は、今まではお日様が燦々と入ってきていたのに、入ってこなくなっちゃうことが分かりました。
結果…
この計画は頓挫。
無しになりました。
私としては、まとまりかけていた計画を、自分の手で潰した格好になりました。
ガッカリされましたが(もちろん私もがっかりしたのは言うまでもなく…)、あとから家族に後悔やわだかまりの種を残すのは、もっと嫌です。
ですから、嫌なことも含めて、事実をしっかりとお伝えするのが、設計者としてのあるべき姿だと思っております。
このように、太陽の動きをシミュレーションすることは、現在では非常に正確に出来る様になっています。
陽あたりが変われば、生涯の光熱費も、大きく変わってきます。
もちろん、計算もできます。
家づくりで陽あたりが大事な理由、お分かりいただけたでしょうか?
このようなお話も、今度の日曜日の家づくり教室でお話させていただきます。
予約制ですが、まだ受け付けております。
詳しくは…
【11/10 家づくりの本質がわかる勉強会】
2019年11月08日
Post by 株式会社 macs
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。