透湿ルーフィングの釘穴止水性
週初めから、マニアックなテーマですみません。
でも、こういう地味で見えない部分のこだわりが結構大事。
というわけで、先週に引き続き、御殿場市で進行中の注文住宅から。
先週末は、この写真で終わりました。
銀色に見えるのは、万が一、ガルバリウムの屋根材の下に雨水が入っても、速やかに雨水を流して排出させるための防水ルーフィング。
このルーフィングは、【透湿ルーフィング】という特殊な防水シートです。
この銀色、ポテチの袋の裏側と同じなんですが、アルミ蒸着と言って、アルミニウムの粒子が薄っすらくっついています。
これで「遮熱」を営業的な売り文句にしているのですが、アルミ「箔」ならともかく、アルミ蒸着など、測定できるほど温度なんか下がりません(笑)。
結構実験してるまじめな工務店の人多いので、調べてみるとわかりますよ。
単体で熱源の前においたりする実験と、実際の屋根での実験は、条件が違いすぎるんです。
まぁ、あんまりいじめすぎると、このシートの営業が泣くし、「じゃぁなんで使うんだよ!」ってなりますので、その採用の理由を。
以前、「遮熱には期待していない」という記事のブログでエントリーしたのですが、アルミ蒸着が酸性雨でボロボロになってます。
この蒸着には全く期待しておらず、このシートの「透湿性能」、つまり、湿気を逃がす性能に期待しております。
まだデジカメの画素数が荒い頃の古いリフォームの写真ですが、野路板の合板が湿気でベロベロに。
こっちは湿気でグズグズに。
暖かく湿った空気は上へ上へ登りますから、その対策を考えておかなければ、家が長持ちするはずがありません。
調湿性の高い材料(木質繊維断熱材とか)を使う、
できるだけ無垢材を使う、
素材を現しにして湿気がたまるところを作らない、
空気層を設ける、
この辺が耐久性から見た湿気対策ですが、さらに、
「防水性は高いけど、透湿性も高い」
そんな防水シート使えば完璧じゃん!って話です。
そこで、透湿ルーフィングの出番ですが、今までの透湿ルーフィングって、釘やタッカーの「穴」に弱く、そこから水が漏れるので使わなかったのです。
じゃぁ、このシートは…?
ってことで実験したのがこれ。
釘を突き刺しています。しかも折れ目で一番弱そうなところに。
こっちは釘ではなく、ビス。
ねじ込みました。
で、パイプの上に水を入れ、下から空気を送ってみるとどうなるか?
動画でご覧ください。
ちょっとビックリですね!
これなら安心、と思って最近使い始めました(まだ2棟目です)。
ちなみに、アルミ蒸着自体は、くっそ弱いですが、シートそのものの耐久性は、とてもいいデータが出ています。
マニアックで地味な内容でしたが、そんな地味なところが家づくりでは大事だったりするわけですね。
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2019年02月12日
Post by 株式会社 macs
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生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。