珪藻土壁の補修
昨日の続きで、モデルハウスの内壁の珪藻土の補修をしてみた様子をご紹介いたします。
上の写真、珪藻土の壁に、霧吹き(テーブルの上に乗っている汚い字でマクスと書いてある物)でビチャビチャに水をかけている写真です。
かけた端から吸い込んで乾いてしまう。
結局、1m2あたり1リットル近く霧吹きしました。
実は、このように、「水分」を吸い込む力と、湿度を決める「水蒸気」を吸収する力は、それぞれ意味が異なります。
ですから、【霧吹きで水を吸う=調湿性がある】というのは正確ではありません。
が、本日はそのお話ではないので、早速作業風景へ。
ビチャビチャにした上から塗り塗り。
うーん、石膏ボードの上に塗るよりも、ちょっと塗りにくい…。
けど、完成!
日曜日に作業をして、月曜の昨日はいけなかったので、火曜の今朝の写真。
乾いています。
時計の下方向に筋が見えますが、これは、ボードのジョイントが膨れ上がって、横からの朝日でくっきりしちゃっているところです。
別の壁は、塗り加減の比較のため、濡らさずに、直接塗ってみました。
下がグイグイ吸い込むので、塗った直後から乾いてゆきます。
塗り方は変えないとダメですが、濡らさずに上塗りのほうが楽。
こちら、本日の壁。
写真だと分かりませんが、濡らしてからの方が、仕上がりが綺麗かな、という感じ。
こちら、日曜日のモデルハウス。
お越しになった方にはご説明しましたが、日曜は比較的寒くない日だったので、窓からの日射+びおソーラーのお陰で、エアコン付けずに室温19.1℃。
同じ19度でも、床が冷たくないので、全く寒くありません。
でも、こんなに水を使っての作業なのに、上の写真でご覧の通り、湿度は36%。
人が住んでいないので、水蒸気が室内で一切発生せず(四人家族が生活していると1日一升瓶5本分の水蒸気が出る)、さらに晴れると毎日、びおソーラーがせっせと外部のカラカラの空気を運ぶので、加湿器を動かしても、普段の湿度が33%ほどまで落ち込む過乾燥状態が数ヶ月続き、それによる小さな不具合も…。
梁と珪藻土の取り合い、口が開いてしまうのもその一つ。
注射器に珪藻土を詰めて、隙間へ。
左、施工前、右、今朝の施工後。
もう一箇所やってみました。
口が開いた指差しているところを補修。
赤い手のところは、それほどでもなかったので、比較で残す。
上の写真で、施工した直後(左上)と、なおった今朝の写真(大)。
はぃ、こんな感じです。
口が空いた部分の補修は分かると思いますが、壁の重ね塗りは、傷や汚れがあるわけでもないのに、やってみました。
その理由は、「見学者の服に付くから」です。
珪藻土は、「珪藻類」という植物プランクトンの化石ですから、いわば「ただの土」。
本来、ボンドで固めないと、珪藻土自体では固まりません。
ですが、マクスで使っている湯布珪藻土は、接着剤もボンドもアクリル樹脂も、そういった化学ノリのたぐいは一切使っておらず、食べても安心(当然美味しくないけど)。
製造工程(粉砕工程)の特殊製法で、水で練って固まると、珪藻土通しが絡まるイメージで固まります。
なので、調湿性がすこぶる良いというメリットの反面、こすれると服につきやすい、というデメリットが有りました。
※昔のボンドで固めた繊維壁は、ボンドの劣化でボロボロ崩れてきますが、あれとは違います。
で、メーカーの研究により、水の量と練り方を工夫するだけで、服に付く現象が大幅に改善されたので、服につきにくい壁に、上塗りしてみた、ということです。
動画にしてみると、その差は歴然。
これならそんなに問題にならないかと。
補修も簡単なので、
【傷つきやすい、けど、直しやすい】vs【傷にも汚れにも強い、けど、補修できない】
のどっちがいいか、選びやすくなったかと。
(参考:左官仕上げ調ビニールクロス)
2018年02月27日
Post by 株式会社 macs
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生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。