秋田出張記-3 もるくす建築社さん
秋田出張記3回めでございます。
今回の秋田ツアーには、3つのメインがあり、
1.
優れた断熱性を持った美しい住宅を、というコンセプトで開催された、第一回エコハウス大賞を受賞し、今や断熱と言えば秋田のもるくす、と言われるほど注目の的の、同社社長佐藤さんのご自宅見学。
2.
断熱の権威、西方設計の西方先生のアトリエとご自宅の見学。
3.
そして主催者のタニタハウジングウエアの工場見学。
とそれぞれ盛り沢山でしたので、本日はもるくすさんのお話。
こちら、もるくす建築社さんの、佐藤社長のご自宅。
佐藤さんには、以前から何度かお話をさせていただいており、
「厳寒の東北で断熱を勉強しよう」というタイトルで、3年前にエントリーさせていただいております。
東日本大震災以後、「本当のエコとは?」と取り組んだ「びおハウス」。
当時、厳寒地の秋田で、超高断熱に真摯に取り組む佐藤さん達グループに触発され、僕も、もっともっと断熱を頑張るぞ!と奮い立ったものです。
今のマクスの家づくりの考え方にも、多大な刺激をもらっており、影響を受けています。
上記ブログの頃、
「オフグリッドで自分の家を建てるんだ!」
と言っていた佐藤社長。
そして、本当にやっちまいやがった(笑)。
オフグリッドって何…?
はぃ、前面の擁壁に太陽光パネル、ありますね。
ここで発電して、それを充電する。
そしてそれを自宅で使う。
のみ。
つまり、電線から電気を引いていない。
電力会社の電線と、繋がっていない!
えーーーっっっ! っていう家なのです。
「ふーん、でも、それって、ゼロエネ住宅と同じじゃない?」
って思った方。
はぃ、それは建築業界のミスリードにうまく騙されていらっしゃいます。
今大注目のZEH(ゼッチ)=ゼロ・エネルギー・ハウス、とは、
【空調・給湯・照明・換気】の収支を見かけ上、プラスマイナス「ゼロ」にする、
というだけです。
【調理】【家電】は含まれません。
でも、こちらのオフグリッド住宅は、
調理も薪キッチン! ひぇ?!
テレビも洗濯機も冷蔵庫も、電線から電気貰わずに、前面のパネルで発電した分だけで賄っているんです。
当然、超高断熱。
お日様が出てさえいれば、冬でも暖房いらない。
実は静岡くらい温暖なところでは、断熱はそこそこ(現行の高断熱住宅基準に毛が生えたくらい)でも、大きめの太陽光パネルを載せるとZEHになってしまいます。
これって本当のゼロ・エネルギーじゃないじゃん!と自宅でオフグリッドに挑戦。
うーん、すごいね。
恐れ入りました。
佐藤さん自身、『これが答えだなんて思っていないし、お客様には一切オフグリッドなんて話はしない』、と仰っていましたが、建築への飽くなき挑戦心、見習わなければなりません。
今回も、深く、深く、感銘を受けました。
佐藤さん、ありがとうございました。
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。