太陽をシミュレーションして設計する
家を建てる時、「断熱」って、とってもとっても大事だと思います。
最近では、勉強熱心なお客さんは、
「おたくのQ値はどれくらいですか…?」
とか、ご質問される方、けっこういらっしゃいます。
ま、その時は私も負けじと、最近じゃ1.4とか1.5くらいですかねぇ?と、ついムキになってしまいますが、数字も大事ですけど、太陽をしっかりと設計に採り入れたプランニング、これ、実は数字よりも、もっと大事だと思います。
冬は日照を上手に室内に呼び込めば、掃き出し窓くらいの大きさの窓一つで、コタツ一個分くらいの熱量を得られます。しかもタダで。
逆に夏は、庇のない、いわゆる箱みたいなおうちの場合、場合によってはその「無料のコタツ」を家のあちこちに設置、みたいなことになります。
そりゃ暑いに決まってます。
太陽の動きは、今では完全に、しかも割と簡単に、シミュレーションできます。例えばこんな。
今週お伝えして参りました、富士宮市の薪ストーブのあるおうち。
グーグルアース上にモデルリングしてありますので、
本日(2015/05/15)の、
この場所(富士宮市某所)での、
今の時刻(AM8:00)の、
日照(陰)です。
実は、今週の今までの写真を見ていただくと分かるのですが、後ろに写っているのは母屋。
上の絵で、左方向に伸びる緑のラインが真北方向になりますから、自分の家の日照も勿論気になりますが、それ以上に、母屋への影響も気になりますよね。
気になるというか、そういう周辺環境を設計に採り入れるのが、一般の方が自分で間取りを考えるのと、建築士が設計をすることの差、であるはず。
これ、母屋の方から、新居(人の向こうに見えるグレーの箱)を見ています。
日付はお正月の朝。
11時になると、母屋に新居の陰(中央の人の足下)が…。
この様にして、何月の何時から何時頃までどれくらいの影が出来る、とか、
じゃあ、少し建物を南にずらしたら、とか、東に移動したら、とか、建物の形状を変えたら…とか。
色々シミュレーションしてみて、陰を見てみる。
今回は南はお茶畑だから関係ありませんが、南に家があれば、隣家の影響で自分の家にどのように日が入るのか、入らないのかを考えてプランニングする…。
Q値も大事ですが、こういうこと、数字よりも、ずっと大事なんです。
こんなお話も、マクスの勉強会ではしておりますが、構造見学会でも、実際の建物で少し解説させていただきます。
興味のある方は、下記の構造見学会のバナーよりお申し込み下さいませ。
2015年05月15日
Post by 株式会社 macs
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。