内窓工事 インプラス-4
新築でもリフォームでも、とっても窓は大事。
先週は暖かさについて、温度測定結果をグラフで示しましたが、本日は、温度そのものを、目で見てみましょう!
そう、サーモカメラです。
赤外線を画像で表示してくれます。
コンマ数度の違いをとらえることが出来る優れものです。
このカメラ、弱点は、画像出力すると画素数がちっちゃいこと。
よってご紹介する写真はちっちゃいです。
勝亦監督が、内窓のインプラスを設置しているところ。
熱カメラで見るとこんな感じ。
壁を透けて間柱が映っています。
おっと、これは表現が悪い。
間柱が「透けて見えている」のではなく、間柱と、その間の断熱材の部分とでは、温度が微妙に違うため、それが画像になって現れるのです。
この手で触れても分からない様な微妙な違いもこの通りです。
ちなみに、間柱のほうが色が黒っぽいと言うことは、断熱材の部分よりも温度が低いと言うことですね。
断熱材よりも木の方が断熱性が低いので、こうなります。
これを「熱橋(ねっきょう)」と呼びます。
「ログハウスは暖かい」というのは、コンクリートに比べれば正しいですが、普通の木造住宅と比べると営業トークに過ぎないのが分かります(笑)。
愛犬「びお」も、
こんな感じ。毛の薄い部分から熱が逃げてますね。
こちら、真っ暗ですが、夜10時に外に出て、カメラで家を写しています。
これが、熱カメラの映像だと、
こうなってます。
随分暖かいね?となりますが、そうではありません。
右横のカラフルなバーを見てください。
これが、表示温度のレンジ(範囲)です。
見たい温度の違いを見るようにこのレンジを動かせます。
上の写真の場合、赤を通り越して白が11℃、5℃以下は真っ黒、となります。
下の方に赤く見えるのは、8?10℃くらいですね。
このとき、外気温8℃。
特に金属部分は、放射冷却で気温より冷たくなっていますね。
コンクリートが気温より高く、赤く見えるのは、日中に蓄熱していることを示しています。
再び室内、長男が寝ています(笑)。
今度はレンジが変わり、黒23℃?白40℃となっております。
その向こうのカーテン。
カーテンの隙間が色が濃い。
体感通り、カーテンは断熱性があります。
その上部には、またも間柱が見えています。
色の濃い、青い部分を介して、上が屋根。
屋根と壁との取り合い部から熱が逃げてますね…。
こういう所の処理が温熱環境を左右するのが分かります。
肝心のインプラスの性能を見てみましょう。
またレンジ変わってます。
1秒ほど窓に触ると、この様に手の跡が映ります。
では、この窓を開けます。
内窓のインプラスを開けたのが分かりますね。
その向こうに黒い既存の窓(アルミペアガラス)が見えます。
これを熱カメラで見ると、
ご覧の通り。
室内側の壁が、22?23℃、
内窓表面が、枠もガラスも20℃位、
既存サッシのペアガラス表面が14℃位、
既存サッシのアルミ枠が10?12℃。
うん、かなり内窓、効いてますね。
では、再び外に出て、
本日最も大事な熱映像。
内窓のインプラスを施工した後の家の映像です。
前回ご紹介しましたが、既存はアルミのペアガラス、それに、
1.何もしない
2.シングルガラスのインプラス(樹脂サッシ)を取付け
3.ペアガラスのインプラス(樹脂サッシ)を取付け
の三種類の窓が出来ています。
見にくいので画像を引き伸ばします。
前回から何度か書いていますが、全ての戸は開けっ放しで、吹き抜けと階段を介して一階と二階も繋がっているので、熱的には全部の窓が繋がっていると見てください。
まず、白く囲った4,5の既存のままのアルミペアガラスは、熱が逃げまくっているのが分かります。
1,2,3は同じ部屋、子供室です。
3のロフト部分は手つかずなので、やはり熱が逃げています。
2は、シングルガラスの樹脂サッシである内窓インプラスを設置したため、アルミペアガラスのままの、1,4,5の窓よりも、熱の逃げを抑えているのが分かります。
そして、同じ部屋ですが、3の掃き出し窓は、アルミペアガラスの上にさらにペアガラスのインプラスを設置しています。
つまり、2が、合計三枚のガラスであるのに対して、3の掃き出しは四枚のガラス。
結構効いてますね。
面白いのは6。
ペアのアルミサッシのままですが、ここは和室で、障子が付いています。
障子とか雨戸というのは、断熱性があるのがよく分かります。
日本の住宅の知恵です。
はぃ、本日は断熱性を目で見てみましたが、我が家では、内窓工事を終えて、断熱性よりも、直ちに実感出来たのは、遮音性です。
明日は、遮音性を目で見てみましょう!
この記事は、マクス辞典用に再編集しました。 16.2.8.
2015年04月01日
Post by 株式会社 macs
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生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。