別れ
本日は残念なお知らせ。
昨年11月から、社員大工としてマクスの新メンバーとなった高田が、会社を去ることになりました。
本人が色々考えた末の結論なので、尊重しなければなりませんが、とても寂しいです。
でも、大工という職業を辞めるわけではありませんので、今後、現場で一緒に仕事をすることもあろうかと思います。
その際には、お施主様も、是非よろしくお願いします。
数少ない現場ではありましたが、高田が関わらせていただきましたお施主様には、この場を借りて感謝申し上げます。
話が飛躍しますが、今、大工を含め、日本中で「職人」の危機です。
ドイツのマイスター制度(職人の国家資格制度)は有名ですが、職業として安定し、収入面でもそうですが、リスペクトの対象として、誇りある職業という地位が確立されています。
ですが、日本の職人は、暗い話題ばかりです。
先日、マクスの協力業者である左官職人の親方の訃報を書かせていただきましたが、私の半分趣味的モルタル造形で知り合った東京や千葉の左官職人さんと話をすると、「日本て本当に大丈夫かな?」と言う現状です。
例えば、鉄筋コンクリートのマンション。
型枠工と呼ばれるコンクリートを流し込む枠を作る専門の大工は、高齢化が甚だしく、技術力も低下。
左官屋さんの言葉を借りれば、「おじいちゃんと外人さんばっか」。
コンクリートの上に左官職人がモルタルを塗って表面を平滑にしてビニールクロス、という仕上げが多いのですが、下地のコンクリートの不陸が激しく、斜めや波うっていたりして、それをまっすぐに直すのが非常に困難なんだそうです。
しかも、その困難な仕上げをするのが、これまた高齢化した左官職人と言う現状。
大工も同じです。
30年前に94万人いた大工は、30年で半減。45万人になりました。
高齢化に加え、若い大工が業界に入ってこない。
現在、推計で10台の新入り大工は、全国で1600人しかいないそうで、計算上、5年後には、大工は20万人しか居なくなると言われています。
なぜこんなに減ってしまったのか、それは、どの職人も、収入が不安定で少なくなったから、に他ならないでしょう。
デフレの波は建設業界にも否応なく押し寄せ、人口減と公共工事の減少で市場が縮小してゆく中、建設会社は職人の単価をギリギリまで切り詰めてきました。
特に大工は、プレカットとノックダウン(現場簡易組み立て)の普及で、体力と電動工具さえあれば技術力不問、と言う現場が増え、「いかに少ない時間内にボードを何枚貼れるか」と言った効率最優先の仕事に成り下がりました。
これでは、日本から職人が消えてしまいます。
高い技術力を担保するために、じっくり腰を据えて仕事が出来る環境を作ろう、
そんな波が、ジワジワとではありますが、ようやく全国で聞かれ始めました。
マクスでも、これは真剣に取り組むべき問題ですが、まず何より、高田が今度、協力業者の一人としてマクスの仕事をやってくれる時に、「うん、マクスの現場は良い仕事してるな」と言ってもらえるように、また我々も、「高田、良い腕だな」と言えるように、お互いに頑張ろう、と皆で話をしました。
春は出会いと別れの季節。
頑張るしかないです!
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。