リノベーション工事の最重要ポイント 2
本日も昨日に引き続き、リノベーション工事の最重要ポイントを連続でご紹介して参ります。
リノベーションとは、耐震性・断熱性・快適性を、建てたとき以上に上げる工事、とマクスは考えています。
ですから、建てた時を100とすると、
・年を経て、50,40,30…と下がってきたものを80とか、頑張って100、にするのがリフォーム
・150とか200にするのがリノベーション、
そんなイメージです。
昨日は、富士市のリノベーション現場の基礎の補強と、土台と基礎の固定をご紹介しました。
基礎と土台を固定するのは、
基礎←→土台←→柱←→梁
と、これらが一体に固定されて初めて耐震性を発揮するから、なのですが、本日はその理由を模型を使ってご紹介です。
(実はかなり昔にエントリーしたモノを分かりやすく直したものなので写真が小さくてすみません)
土台・柱・梁の模型です。
地震で横から力が加わると、ぐにゅっと歪みます。
ここに、この様に筋交(すじかい)を入れて、横の力に対して突っ張って抵抗します(圧縮)。
この部分を耐力壁(たいりょくへき)と言います。
筋交には向きがあります。
反対側から押されると、この場合は効果がありません。
ちなみに、木造では筋交は圧縮力で抵抗しますが、鉄の筋交(ブレース)は、引っ張り力で抵抗します。
で、圧縮にも引っ張りにも耐えるように、筋交をバッテンにクロスさせると、どちらの方向にも強い耐力壁になります。
筋交いの代わりに、構造用合板や、マクスが新築で使っているダイライトなどの面材でも、理屈は同じです。
で、バッテンにした耐力壁ですが、
強い力が加わると、柱が土台や梁から引き抜けようとする力がかかるのが、模型からお分かりいただけるでしょうか?
これがあるので、阪神大震災以後、壁の量だけでなく、接合部の金物の仕様が大幅に法改訂されました。
阪神大震災以前の建物は、この金物の仕様がほぼ適当(作り手の丼勘定)、と言っても過言ではないでしょう。
例えば、筋交の根元の金物は、現在では
こんな感じですが、阪神大震災以前は、釘を打ってあるだけ、というのもかなり多いです。
(金融公庫物件は金物で固定されているものも多い)
かといって、筋交の端部だけ補強をしても、土台が基礎から浮いてしまったら(実際、丈夫にするほど引き抜き力は大きくなる)、何の意味もないことが分かります。
だから、基礎と土台は頑丈に固定しなければなりません。
ダラダラ長く、暑っ苦しいブログを本日もご覧いただきましてありがとうございました。
マクスは明日より夏期休業。
ブログも18日から再開とさせていただきます。
皆様、より夏休みを?♪
2014年08月12日
Post by 株式会社 macs
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。