上棟前の白蟻予防処理
昨日は、富士市の新築住宅「二階リビングの家」の上棟作業でした。
やはり消費税の駆け込みからか、手伝いの大工を呼ぼうとしても集まらず、人手が足りない…。
そこで、何年ぶりかで私も地下足袋で作業をしまして、全身筋肉痛でございます。
さて、本日も作業なのですが、私は以前から約束があったお客様の所に行かねばならず、作業風景はまた明日。
というわけで、本日は時間を少し戻しまして、上棟前の準備風景を。
マクスの現場監督三人で和気藹々と作業をしているのは、桧の柱に防蟻処理をしている所です。
宮川監督が、スプレーでホウ酸防腐防蟻剤をビチャビチャにふきかけています。
緑色をしているのは、施工箇所が分かるように、色粉を混ぜているためで、本来は無色透明です。
マクスだからって、マスクもせず、足もたくし上げていますが、これは、
・無臭で、
・飛沫を吸い込んだとしても安全で、
・皮膚についても安全、
だからです。
ホウ酸防腐防蟻剤とは
ホウ酸防腐防蟻剤(商品名:エコボロンPRO)は、「ホウ酸塩水溶液」という形で存在する非常に安定した物質です。
水分が蒸発してもホウ酸塩が表面に染みこんでいて、性質は変わりません。
また、一切蒸散しません。
そして何より、食塩と同じで劣化・分解しないので、半永久的に施工後その場に留まります。
人間は、腎臓の働きで尿として排出されてしまうので、かなり安全(致死量はカフェインほど)ですが、腎臓を持たない昆虫、つまり、白蟻をはじめとする、キクイムシなどのあらゆる食害虫は、ホウ酸を摂取すると死んでしまいます。
ゴキブリだんごは、まさにこのホウ酸塩の作用です。
同時にホウ酸塩は、菌類の繁殖も阻害するので、防腐効果も高いと言う効果があるので、木部に施工すると、防腐・防蟻効果が半永久的に持続し、しかも人やペットには安全という、非常に優れた性能を持っています。
こう書くと、完全無欠の白蟻予防のようになってしまいますが、実は大きな欠点が…。
ホウ酸は水溶性のため、本日のような雨に当たると、みんな流れてしまうのです。
だから、現場では昨日の内にブルーシートで完全養生。
ま、もしそれでも流れてしまったら、緑色が落ちるので、再度施工すればよいのですが。
組立前にホウ酸防腐防蟻剤で処理することで、加工部分の隅々まで、ホウ酸処理がなされます。
こういう継ぎ手部分なんかは、後からの施工だと内部に染みこみにくいですから。
手前の未処理の桧と比べると、ホウ酸塩が十分に染みこんでいるのがお分かりいただけると思います。
やっぱり、家づくりはこの様な見えなくなる所こそ大事ですね。
2013年11月07日
Post by 株式会社 macs
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生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。