アートに座る
季節は【小雪:しょうせつ】末候の【橘始黄:たちばなはじめてきばむ】です。
橘(みかん)の実が黄色くなっていく頃ですね。
こんにちは。総務のゆきです。
マクスの完成見学会や、OB様宅を訪問すると、マクスの木の家いいなぁと思うと同時に、
高級家具ってやっぱりいいなぁと思います。
やっぱりやっすい家具と、職人さんの手作り家具は違いますね。
無垢の木など、本物の天然素材と人工物の違いもありますね。
違いのわかる人間になりたい、できればひとつくらい本物を所有してみたい、
と思っていたら、ギャッベ絨毯展の案内チラシをみつけました。
ギャッベ絨毯って聞いたことあるな…、
「マツコの知らない世界」で紹介されて、マツコも感動して最後はお買い上げしたとのことで、
せっかくお隣沼津にくるのなら実物見てみたくなり、行ってみました。
ギャッベ絨毯数百枚展示とのことなので、会場の花森家具さんはどんなに大きな家具屋さんかと思ったら、こじんまりしたかわいらしいお店でした。
絨毯は同じサイズごと重ねて展示されてるので、狭いスペースでたくさん展示できるのですね。
ギャッベはイランの遊牧民が、草木などの天然染色で染めた上質なウールで手織りする絨毯の総称です。
商人にはペルシャ絨毯が最良とされ、ギャッベ絨毯はゴミと呼ばれていたそうですが、
60年ほど前にゾランヴァリという人がギャッベ絨毯の価値を見出し、世に知らしめたそうです。
ギャッベ絨毯はものすごく縫い毛の密度が高いので、埃やペットの毛などが奥まで入っていかないそうです。
羊の毛には天然の油が含まれているので、しょうゆなどをうっかりこぼしてしまっても濡れ雑巾ですぐふけば大丈夫だということです。
通気性もあるので、ダニが発生しづらいそうです。
冬温かいのはもちろん、夏はサラっとして気持ちがいいそうです。
遊牧民の人たちが、地面の上に轢いて靴でガンガン踏む絨毯なので、とても丈夫とのことです。
三世代、100年以上使用できる絨毯だそうです。
高級絨毯ですが、表面を掃除機がけするだけでメンテナンスが楽とのことです。
草木染ですが、とてもカラーバリエーション豊富です。
赤はざくろ、茶色はクルミの殻、など各色すべて天然草木染で、色あせないそうです。
柄が幾何学模様だったり、淡い風景画だったり、ちょっと笑ってしまうような動物だったり、柄が千差万別です。
ギャッベ絨毯は設計図がなく、織子さんの感性だけで織る、この世に同じものは一つもない一点ものです。
母から娘へと代々織り継いできた、伝統ある文化財といってもいいのではないでしょうか。
ものすごくビビっときた柄の絨毯があって購入を悩んだのですが、
私には高額すぎて購入断念しました…。
でも他のお店のギャッベを探しても同じ柄がないのなら、やっぱりあの時買っておくべきだったかなぁと後悔…。
ギャッベ絨毯は同じサイズでも値段が上下します。
やっぱり柄が多くて繊細だと、織る日数もかかるのでお値段があがります。
ギャッベは広義でイランの遊牧民が織る絨毯ですが、遊牧民の中にも部族があって、
この部族は細い糸で繊細な柄を織る、など部族によって特色があるそうです。
「ギャッベ」「アマレ」「カシュクリ」「ルリバフ」などにさらに細かくわけられたりもします。
意外にも「ギャッベ」が一番リーズナブルでした。
でもさわってみて、糸の密度が低いカンジは全然なかったです。
絨毯の裏を返すと、ゾランヴァリ刻印が押されたものがあります。
ゾランヴァリさんは上質なギャッベ絨毯のみ販売する会社をおこし、
フェアトレードで遊牧民の生活向上も支え、今でもまだまだご健在だそうです。
ゾランヴァリ刻印はそんなゾランヴァリ社のものである証です。
私がいいなっておもって購入した40×40の座布団サイズの絨毯は、
「ギャッベ」でゾランヴァリの刻印がなかったです。
お店の人によると、まだ一人前一歩手前の練習生が織ったものだそうです。
たくさん織らなければ技術は向上しませんし、私には十分すぎるほど高品質です。
もうじゅうぶんお金がとれるレベルだと思います。
使用している糸は一人前の職人さんと同じものということなので、これはお得だと思います!
色のコントラストがくっきり出ていて、柄が可愛いです。肉厚であたたかいです。
絨毯の向きを変えると、色がワントーン明るくなったり暗くなったりして楽しめます。
羊の毛の流れによってこうなるそうです。
小1からずっと使っているボロボロの椅子が、急にグレードアップした印象です。
座布団として家中あちこち持ち運んで座ったり、車のシートの上に敷いてもよさそうです。
この上に座ると、アートの上に座ってる!と感動します。
アートなギャッベ絨毯、一枚いかがでしょうか。
12月3日~5日の3日間、富士宮の布団屋「みやざき」さんで
ギャッベ展が開催されるそうですよ。
文:佐藤 祐希
About Me
住まいマガジン「びお」の、静岡地方版ざます。
工務店のマクスから、家づくりの情報とは違った切り口で、「住まいと暮らしの視点」からローカルで旬な話題を発信してゆこうと思っておりますワン。
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