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ビオブログ

秋野不矩美術館の藤森照信展

本日より季節は、処暑の次候で【天地始粛:てんちはじめてさむし】

初めて寒くなる頃、というより、「ようやく暑さが鎮まる」という意味のようです。

さて、そうは言っても、まだまだ日中は暑いこの時期、台風で予定が狂ったおかげで仕事が空いた社員大工のために、浜松の秋野不矩美術館に行ってきました。

とても暑い日でした。
坂の上の方に駐車場がありますが、数台分しかないので、「健康な人は下に駐めて歩いてね」と書いてあります。
暑いけど歩きです(笑)。

こちらが、秋野不矩美術館。
秋野不矩は、静岡出身の女性日本画家です。

建物は、かの藤森照信氏の設計。

館内は撮影禁止ですので、ベランダからの写真をまずはご紹介。
指さしている所、何やら不思議な物体が…。

近くで見ると、もっと不思議。というか不気味?
藤森氏は「イノシシみたい」と説明されていましたが、城内監督曰く「巨神兵の顔に見える」に、一同頷く…(笑)。

じつはこれ、開催中の「藤森照信展」に合わせて作られた、藤森市の最新作品【茶室「望矩楼」】。

全体が、クシュクシュってした銅の板で仕上げられています。
残念ながら内部は非公開です。

登ってみたいなぁ…。

以前、こんな不思議な建物をブログでご紹介しました。

多治見市にあるモザイクタイルミュージアムです。
これも、藤森氏の作品。

業界では超有名人ですが、一般の方にも、特に女性にファンが多い(インスタ映えするし)。
初めて知った、という方は、「焼杉ハウス」「高過庵」「空飛ぶ泥舟」など、ググってみて下さい。
ぶっ飛びます(笑)。

東大の名誉教授ですからね、偉い先生なんですよ。
自然素材をとことん研究して、それを活かす建築で業界を斜め上から牽引しています。

美術館への道。
手すりも側溝の蓋も、地元の杉でしょう。
でも、手すりは崩れ落ちそうで、側溝は多分何度か作り替えてるでしょうね。

木だけでなく、このような土とかも。

美術館なのに、入り口で靴を脱いで入ります。
床の感じを足で感じて欲しい、ということかと。

先程も書きましたが、内部は撮影禁止なので写真ありません。
でも、メインのホール、けっこう神秘的でした。

中央に石があり、吹き抜け空間から光が差し込んでいるのですが、最初見た時、ちょっと宗教がかってるな、と思ったんですね。

そう思って展示の説明を見ると、秋野不矩はもともと神主の家に生まれたんですね。
藤森照信の神長官守矢史料館(じんちょうかんもりやしりょうかん)を見て、この美術館の建築の依頼を決めたのだそうです。
神長官守矢史料館は、江戸時代まで諏訪大社上社の神長官を務めた洩矢神の子孫である守矢家の敷地に建築されています。

インドの精神世界に関する絵も多い秋野不矩だからこそ、きっと感じるところがあったのでしょう。
そんな気持ちにちょっとでも感じられたのは、おっ、やっぱりね、みたいに、いい気分でした(笑)。

で、浜松といえばこちら。
天竜川沿いの納涼亭さんにて。

うなぎぃ~!
ごちそうさまでした。

秋野不矩美術館 開館20周年記念特別展「藤森照信 展」は、9月17日の月曜日までです。
藤森作品の写真展示や図面やメモなど、建築好きにはたまらない特別展、うなぎとセットで、是非お出かけになってみてはいかがでしょう。

文:鈴木克彦

2018年08月28日

Post by 株式会社 macs

カテゴリー:ビオブログ, 地域のこと

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