耐力壁より大事な水平構面
本日は、めでたく上棟!となりました、富士宮市の新築注文住宅現場からでございます。
「上棟」は、文字通り、「棟(むね)」を「上げる」です。
お施主様ご夫婦が、トントンと納めているのが棟木(むなぎ)。屋根の一番高いところ。
これで、めでたく棟が上がった、となります。
で、上棟をちょっとプレイバック。
「今年の梅雨は、このまま、やまないんじゃない?」と思いたくなるほどで、上棟作業も延期延期で半月もずれ込みましたが、ようやく上棟日を迎えられました。
それまで半月、社員大工の丸山が、現場をすっぽり自作テントで囲っていたので、あの雨でも、内部を全く濡らさずにすみました。ナイっスぅ。
で、二階の床の梁が組み上がります。
化粧で見えるJパネルと、構造用合板とで、「剛床」というしっかりした床を作ります。
そして、二階の骨組みに進みます。
はぃ、そして、上写真は、二階の天井の部分。
二階の床と同じ様に組んでから…
また同じ様に、剛床にします。
さきほどお施主様がいらしたのはここ。
3階の床、のイメージ。
もちろん2階建てなので、実際にここに立つことはもうありません。
もし、ロフトがあったり、ロフトがなくても天井が屋根と同じ勾配天井になる場合は、この2階の天井を剛床にするのではなく、屋根そのものを、「剛」にします。
その場合は、垂木(たるき)では「剛」にならないので、「登梁」で「剛」にします。
これを、水平構面、と言います。
水平構面がしっかり作られていて、初めて、壁の耐力壁が地震に耐えるようになります。
ダンボールの蓋が開いてたらベコベコですね?あれと同じです。
耐震上、すっごく大事な部分です。
けれど、木造住宅は構造計算しなくてもいいという悪法があるので、非常にないがしろにされている恐ろしい現実の部分でもあります。
この辺は、構造見学会で実際に見ていただくのが一番かなと思っております。
雨の影響で、ずれているので日程確定できませんが、こちらのお宅で開催させて頂く予定です。
その前に今週末は、伊豆の国市で堀部安嗣建築設計事務所の設計の住宅の完成見学会です。
こちらの住宅も、日曜日の16時がキャンセルになったので空いております。
土曜日はまだ余裕あります。
またとないこの貴重な機会をお見逃しなく!
2020年07月21日
Post by 株式会社 macs
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。