沼津市注文住宅にて気密測定
沼津市の新築注文住宅の現場からです。
完成見学会をコロナで中止にしたため、気分的にはガッカリですが、無理してアゲアゲにいきましょう!
というわけで、気合い入れて気密測定です。
気密測定の様子は毎回ブログでもアップしておりますが、こんな機械で測ります。
簡単に言えば扇風機です。
換気扇などの意図した穴はテープなどで塞ぎ、この扇風機で室内の空気を強制的に排出、
その上で、どれくらいの空気を外に排出できるか、また、内外気圧差がどれくらいになるかを測定し、それによって、その住宅に、「意図しない隙間」がどれくらいあるかを測定するのが気密検査です。
こんな機械に結果が出ますが…
結果シートを見ると、C=0.5cm2/m2、とあります(黄色)。
これは、床1m2あたり、0.5cm2の隙間、
つまり、
床1m四方に約0.7cm四方の穴が空いていて、そこから空気が漏れる、ということを現しています。
こちらのお宅は、防火地域というのもあり、いつもの木質繊維断熱材ではなく、天井が吹き込みセルロースファイバー、壁が高性能グラスウールでの断熱でしたが、マクスの建物はいつも検査すると0.4~0.6くらいですので、材料は違えど、マクスでの標準的な性能は担保されている、といえます。
もっと徹底的にこだわって、C値を0.2とか0.1とか叩き出している凄い会社もありますが、C値0.5は決して悪い数字ではなく、ハウスメーカーにも負けない数字だと思います。
ちなみにこの検査機器の扇風機は外から見るとこんな感じ。
試しにこんな姿勢で動かしてもらうと、意外と大した風量じゃないです。
測定した窓の、隣の掃出し窓から外に出て、その掃出し窓を開けたまま機械を動かすと、
圧力差、つまり、室内と室外の圧力差は、0.0Pa(パスカル)、
通気量は、523m3/h。
つまり、何の抵抗もないと、この扇風機は1時間に523m3、8畳間を1時間に17回ほど全部入れ替えられるくらいの換気量、ということです。
その掃出し窓を閉めると、すぐに圧力差が発生し(上の写真では25Pa)、室内が負圧になるので165m3/hに風量が落ちているのが分かります。
これ以上書くと、文系の人からは嫌われるだけですが、あえて、こういうの好きな人のためにもう少し続けると…
結果シートをもう一回見ると、
内外気圧差が50Pa(パスカル)の時に、どれくらいの風量が出せるかを求めています。
海抜0mの気圧が、1,013hPa(ヘクトパスカル)。
1hPa=100Pa
ですから、50Paの気圧差は、0.5hPaです。
富士山頂は3,776mで638hPa(63,800Pa)。
単純計算で、(1,013-638)÷3,776=約0.1hPa(10Pa)、が1mの標高で変わってくることになるので、50Paの内外気圧差って、標高差5mほどでしか無いんですね。
もっと気圧が下がっているのかと思ってました。
けれど、たしかに100mとか一気に車で下ったら、耳がキーンてなっちゃうし(測定では気圧の変化は体感できない)、
標高差600m分の60hPa違うと、台風ですからね。
内容が迷走してますが、要するに、
ほんの小さな隙間から、空気は移動し、移動する空気は室内外で当然、温度差と湿度差があるので、そんな空気を移動させれば、結露が生じるのは当たり前、
だから、住宅の気密性能はしっかり担保しなきゃぁダメですよね、というお話でした。
2020年04月16日
Post by 株式会社 macs
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生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。