富士山が噴火したらどうする?
今年の夏前半は雨ばかりで涼しかったですが、本日から二十四節気は、一年で一番暑い季節の【大暑】になりました。
そして本日より七十二候は、大暑の初候で【桐始結花:きりはじめてはなをむずぶ】です。
桐の花は、硬貨や皇室の御紋の五七桐で日本人なら誰でも知っていますが、実際の花は何色?
はぃ、ググってみてくださいね(笑)。
こんなふうに、知っていそうで知らない、と言えば、私としては子供の頃から見慣れた富士山。
その富士山の噴火について、富士宮市の市民カレッジに勉強に行ってきました。
講師は、山梨県富士山科学研究所の富士山火山防災研究センターの吉本充宏センター長です。
私が一番「し、知らなかった…」と思ったことを、みなさまにも質問です。
「富士山が噴火するのはどこから?」
久しぶりに私が以前撮影したドローンの空撮写真で見てみましょう。
はぃ日本人なら誰でも知っている、富士山の火口と、江戸時代に最後の大噴火をした宝永火口。
「このどっちかでしょ?」
と私は思ったのですが、いえいえ違います。
産業技術総合研究所 地域調査総合センターの「日本の活火山」というページを見ると、
こんな画像が載っています。
中央の丸が富士山頂ですね。
過去、こんなに沢山の場所から噴火しているのだそうです。
この画像を拝借して、グーグルマップと合成してみましょう。
指さしているところがマクスのある場所。新東名の新富士ICからすぐ。
うーわ、こんなに広範囲に噴火しているんですね。
なんとなく、北西~南東にかけて、斜めに噴火口が分布しています。
グーグルアースでも見てみましょう。
山の形から、火口の分布がよく分かりますね。
静岡県は、
・フィリピン海プレートとユーラシアプレートがぶつかってできる南海トラフ(駿河湾の海溝)
・北アメリカプレートに乗っかってハワイからやって来た伊豆半島
・北アメリカプレートとユーラシアプレートがぶつかってできる糸魚川静岡構造線とフォッサマグナ
これらが複雑に絡み合うので、地震と火山は密接に関係しており、そのプレート境界に面して、火山活動も活発で、噴火口も分布しているのだそうです。
じゃぁ、噴火すると、その溶岩はどう流れる???
こちらも、当然噴火した場所によって、大きく流れる方向が異なり、過去にこれだけの様々な方向に流れ出ているのが、同じく産業技術総合研究所 地域調査総合センターの「日本の活火山」というページで紹介されています。
地図と合成すると、富士五湖との関係や、愛鷹山を迂回して、御殿場から沼津へも流れたことがあるのがよく分かりますね。
うーん、会社も場合によっちゃ飲まれるな…。
講師の吉本先生のお話では、最近の300年間は噴火活動はなく、一番古い西暦781年(奈良時代)以来記録に残る噴火は10回で、そのすべてが山頂からの噴火ではないのだそうです。
富士山の火災防災に関しては、
・マグマ溜まりが深く(普通は5~10km→富士山は10~20kmの深さ)
・過去の噴火様式が様々(爆発的か、とか、ドロドロか、とか)
・1900年以降に構築された近代的観測網では富士山の噴火活動が経験されていない
という理由で、
「予知」
というれべるには、「到底」達していないのが、富士山火山研究の現状だそうです。
「今までにない異常が起きています…」→「もしかしたら、噴火するかもしれない…」
というレベルなんだそうです。
もし、噴火したらどうする?
噴火の場所や形態によって、取るべき行動や避難すべき方向は全く違うので、
・まずは冷静に情報収取
・普段から家族で万が一の話し合い
が大事なんだそうです。
勉強になりました。
ちなみに、昨日7/22から、来月の8/1までの期間で、第39回の富士市民大学後期講演会の申込みが始まっています。
五木寛之さんや瀬古利彦さん、森永卓郎さんなど、今回も魅力的な講師陣。
大人になっても勉強が出来るって、とっても楽しいですよね。
申し込んでみてはいかがでしょう?
文:鈴木克彦
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工務店のマクスから、家づくりの情報とは違った切り口で、「住まいと暮らしの視点」からローカルで旬な話題を発信してゆこうと思っておりますワン。
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