左官仕上げ調ビニールクロス
「モールテックスのネタばかりで飽きたよねー。」
「そだねー。」
「そろそろ他のネタにしないとだよねー。」
「そだねー。」
うーん、カーリング女子、かわいいなぁ…。頑張れ日本!
というわけで、昨年末、仕事でお酒を飲みに行ったとあるバーにて。
左官屋さんがわざと塗り跡(コテムラ)をつけた壁。
じゃぁない。これ、ビニールクロス。
良く出来てるなぁ…と感心。
よーく見ると、継ぎ目があるの、分かりますか?
はぃ、指差しているところ。
ビニールクロスは、巾が1mで、柄(パターン)が繰り返しになっており、クロス屋さんが、その柄が、ピタッと合う様に、つまり柄が連続して見えるように、施工をしてゆくわけです。
丸い部分アップするとよくわかります。
見事に左右のビニールクロスの柄があっている。感心。
でも、残念なことに、ビニールクロスは、10年前後で、絶対に剥がれ始めます。
こんな感じ。
理由は、ビニールクロスの作り方にあります。
ビニールクロスには、左官調・織物調・レンガ調など、ボコボコした柄(模様・パターン)を出すための発泡剤や、不燃にするための難燃剤、最近では汚れ防止剤や防カビ剤など、様々な薬品が入っていますが、今回問題になるのは「可塑剤」。
ビニールクロスは、いわゆる塩ビ(硬い塩化ビニール)からできています。
その塩ビを軟らかくするために入っているのが、可塑剤という添加物。
可塑剤は主に、酸とアルコールから合成される化合物(エステル化合物)です。
可塑剤自体が紫外線などによる経年劣化・分解されて、ビニールクロスの可塑性が失われ、また、石膏ボードに貼り付けてある接着剤も劣化するので、いつかは必ずこうなります。
こうなっちゃうと、補修が出来ないのがビニールクロスの最大の弱点かと思います。
全体を張り替えるしか無いわけですね。
なんでもそうですが、ものにはメリットとデメリットがあります。
ビニールクロスは、安くて機能的な反面、この様に補修ができなかったり、揮発性有機物質の問題も…。
マクスが使っている珪藻土は、割高だし、こすると服に付いたり、キズに弱かったりする反面、調湿性が高くて簡単に補修ができる。
メリットとデメリットを知った上で、選ぶというのが、大事なことだと思います。
どっちかは絶対に駄目、なんてことはないわけです。
今週の日曜日(25日)は、富士市大渕のモデルハウス、予約無しで見学できます。
多分暇なので(笑)珪藻土の補修をしています。補修を見たい方は是非(笑)。
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。