枠の内(わくのうち)
5月になりました。
振り返ると先月は出張ばかりで会社にいなかった様な…。
というわけで、久しぶりにミニ建物探訪シリーズです。
今回お邪魔したのは富山県。
長らく放置されていた古民家を、建築家の河合俊和氏と、前川建築さんのコラボで再生させた建物です。
ちなみに、前川建築さんのホームページでは、この家の工事風景がバックナンバーで見ることが出来ます。
この様な立派な和室があったかと思えば、
水回りは現代的に。
(珪藻土が工事終了直後で乾いていないので、まだムラがあります。)
でもなんと言っても圧巻なのは…
こちら。
これは、富山の伝統建築に見られる「枠の内(わくのうち)」という工法です。
束と貫で高さを取った位置で、極太の太鼓梁が幾重にも組み合わさっています。
スゴイです!
写真中央は新建新聞社の社長。
やはり唸っていました(笑)。
富山では、この様な建物が数多く残っているものの、昔の建物なのでやはりとにかく寒く、使われずに放置されている物が多いのだそうです。
今回見学させていただいたのは、見た目を立派にすると言うよりも、現代の快適な住環境にすべく、この様な伝統的な建物を、高断熱化しているところが凄いところです。
そう、お化粧直しのリフォームではなく、建てた当初よりも、耐震性も断熱性も快適性も向上させる、本物のリノベーションです。
ご覧の通り、普通の一軒家を建てた方が遙かに安いのは明らかですが、伝統的な価値ある建物を直して使い続けるという、大きな意義を感じました。
2014年05月01日
Post by 株式会社 macs
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生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。