ミル貝をさばいてみた
本日より七十二候の季節は、立夏の末候「竹笋生:たけのこしょうず」。
ん?筍のネタはもうやりましたね。
だいたい七十二候の内容は、季節先取りで実際の季節感と比べて前にずれることが多いのですが、今回始めて、後ろにずれたな…?
そう思って調べると、竹笋生は「略本暦」における呼び名であり、元となった中国の「宣明暦」では「王瓜生」と呼ばれ、「王瓜(からすうり)の実が生り始める」などといった意味だそうです。
秋になると、「からーすうりって真っ赤だなー♪」って歌うあれですね。
さて、本日も魚市場ネタ。
タケノコより旬な食材探しへ。
随分夜が明けるのが早くなってきました。
それでも、まだ暗い内から、関係者は働いています。
日本の食卓に新鮮な魚介類を届けるため。感謝感謝。
この巨大な貝は「タイラガイ」。
うーん、チャレンジしてみたいですが、1枚千円とかの高級貝ですからねぇ…。
というわけで、今回ゲットしたのはこちら!
びろぉぉぉーん、ミル貝ぃぃぃ!
でも、実はこの貝、本物のミルガイではなく、ミルガイの代用の、通称「白ミル」、本名「ナミガイ」。
本物のミルガイは殻がもっと黒っぽいので黒ミルと呼んで、ナミガイの白ミルと区別したりもします。
どちらも北海道から九州まで、同じ様な場所に住んでいるのですが、本物のミルガイは資源が激減し、幻の高級食材(値段も倍以上)となりつつあるようです。
当然お味も本物のミルガイの方が美味しいのでしょうが、私、多分食べたことはなく…。
でも、当のナミガイは、
「勝手に偽物と呼ぶなっ!」
と思っていることでしょう。
1個500gくらいの大きな白ミルをゲット。
びろーんと伸びているのは、貝特有の「水管」。
アサリを思い出すと、2本の水管がでていますね。
あれは、海水を吸い込む管と吐き出す管。
白ミルのびろーんの中にも、水の出と入りの2本の管が通っています。
ここを通して、呼吸とお食事をするわけですね。
寒い寒いぃ…って言ってるか分かりませんが、水管は縮んでしまうことも。
こうなると伸びてこない。
伸びてるのと、縮んでるの。
性格かも?
ホタテやハマグリのように、挟まれることはありません。
貝殻から身がはみ出していて、彼らは完全に殻を閉じれないのです。
普段は砂に埋まって水管だけ出しているのでそれでもいいのでしょう。
殻を外すのも、ホタテのような丈夫な貝柱があるわけではないので、片面2箇所の接合部を切れば、簡単に開きます。
内蔵を切り離します。
もうね、書かないほうが不自然。
書いちゃいましょう。
見たまんまですから。
びろーんでしょ?
縮むでしょ?
そしてこの内臓の形…。
誰が見ても…?
金玉でしょ(笑)。
でも、この金玉(いや、肝ですけど)がまた美味い。絶対に捨てちゃダメです。
びろーんの水管の方は、指を入れると「熱っ」くらいのお湯に少しだけ漬けて引っ張ると、ご覧のように、ビロビロビロビロ…と簡単に剥けます。
もぅ、気持ちよくて笑えます。
水管はお刺身。
写真撮り忘れました。すみません。
黒ミルは美味しいけど、白ミルはまずいって?
誰がそんな事を!!!
ナミガイだって、とってもとっても美味でございますよ。
そして、き…肝のお吸い物。
コリコリしていてこれもとっても美味しいです。
大きなスーパーだと、生きたまま白ミルが売られていることも。
魚のように手が臭くなることもないし、捌き方を動画検索して一回見れば、誰でも簡単に捌けます。
お刺身にされたものは高いですが、生きたまま買ってきて自分でやったら、ずっとお安くたくさん食べられます。
見つけたらぜひ挑戦してみては?
文:鈴木
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住まいマガジン「びお」の、静岡地方版ざます。
工務店のマクスから、家づくりの情報とは違った切り口で、「住まいと暮らしの視点」からローカルで旬な話題を発信してゆこうと思っておりますワン。
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