- 2011.03.29 火曜日
- 引き続き、ホウ酸シロアリ消毒のお話しをご紹介させて頂きます。
これまで、この消毒薬の特徴として、
1.人に安全、有機溶媒も使っていないので全く臭くない(3/24)
2.シロアリ・ヒラタキクイムシ(ラワン虫)など、あらゆる食害虫に効く(3/25)
3.木材の防腐効果も高い(3/28)
4.効果が半永久的に持続するので再消毒の必要なし!
を挙げ、上記1.2.3.まで来ました。
本日は、最後にして最強の特徴である、「消毒は1回のみでOK!」について、もう少し詳しくご説明させていただきます。
昨日ご紹介した現場で、お風呂場の位置をもう一度見てみましょう。
写真の壁は、外壁を裏側から見ています。
内壁を解体したので、外壁の内側が見える、とご理解下さい。
隙間を空けて横に連続して打ち付けられているのは「アラシ」と呼ぶモルタル下地材です。
マクスの現在のモルタル工法と比べますと…
(クリックで拡大します)
かなり違いますが、これは年代の違いもありますので、それはおいときましょう。
上のイラスト右の絵(この現場)で、内壁を取ったので「杉のアラシ」とその向こうの「黒い防水紙」は見えているわけです。
さて、冒頭の写真に戻りますと、
このアラシのうち、土台上の一本が、浴室側(手前)で無いのが分かります。
そう、これは、白蟻さんが食べてしまったのです。
まだあります。
真ん中あたりのアラシに付いているのは、解体時に少し落ちていましたが、シロアリの蟻道(ぎどう)です。
白蟻は、暗く、湿気がないと駄目な根暗な性格で、体に風が当たるのも嫌いますので、自分たちで巣から餌場まで、トンネルを作って移動するのです。
まだまだあります。
こちらは通し柱の脚部、つまり付け根。
筋交いも見えますが、蟻道も見えます。
解体してみると、
げっ!
筋交いの脚部がスカスカ…。
これではもはや耐力要素ではありません(そもそも金物で留めてないからダメなんですけどね)。
耐震上のお話しは、またこのお宅のリノベーションのお話しにまわすとして、今回は白蟻のお話し。
今までの白蟻の消毒薬は、農薬を有機溶媒に溶かし、それを新築時に塗布、その後薬剤は分解されて5年で効果がなくなりますので、5年毎、床下に消毒をして行きます。
さて、そこで問題です。
【今回ご紹介した写真の中で、新築後5年毎、消毒できる箇所は何箇所でしょう…?】
…
…
…
答えは、
【どこも出来ない】
です。
そう、床下から潜って消毒しようとしても、壁の中なので、被害は確認できないし、解体しないかぎり、再消毒をすることも出来ないのです。
つまり、どのお宅も、新築後五年が経つと、その後ずっと、壁の中は白蟻に対して無防備となります。
…怖い、と思いませんか?
だから、マクスでは、あえて白蟻消毒を行わず、通気工法にした上で、土台・柱はもちろん、間柱・筋交・同縁・アラシと、下地材に至るまで外周沿いは全て白蟻に強い桧を使うようにしてきました。
これで、法律上も白蟻消毒をしなくて良くなります。
ですが近年、静岡には元々居なかった西日本の大型白蟻「イエシロアリ」が、静岡でも被害が見られるようになりました。
そこで、エコボロンPROの登場!
エコボロンの有効成分のホウ酸塩は、無機物ですので科学的に安定しており、通常の環境下では分解されません。
同じく無機物の塩が、そのままでも、水に溶けても、料理になっても、性質が変わらず“しょっぱい”のと同様、また、何年経っても塩は塩、と言うのと同様に、ホウ酸塩もいつまで経ってもホウ酸塩のままで、防腐・防蟻効果を保ったまま、無臭で蒸発・拡散などもせずに、永久に施工箇所にとどまり続けます。
つまり、一回の施工で効果は半永久的に持続します。
新築時にしっかり施工をすれば、今回ご紹介したような部位は、何十年でも
“ず〜っと”、大切な家を
【シロアリやキクイムシなどの食害虫】
【カビ】
【腐りの元:腐朽菌】
から守ってくれるのです!
しかも、人やペットには無害で無臭!
素晴らしすぎるっ…(涙)
…言い過ぎでしょうか?(笑)
ただし、ホウ酸塩は水溶性ですので、雨漏りや浸水などでは流れ出てしまいます。
これは、しっかり工事が大前提なのは言うまでもありません。
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