- 2011.03.28 月曜日
- 三月最後の週。
まだまだ寒いですが、張り切って参りましょう。
先週末から引き続き、ホウ酸シロアリ消毒のお話しをご紹介させて頂きます。
これまで、この消毒薬の特徴として、
1.人に安全、有機溶媒も使っていないので全く臭くない(3/24)
2.シロアリ・ヒラタキクイムシ(ラワン虫)など、あらゆる食害虫に効く(3/25)
3.木材の防腐効果も高い
4.効果が半永久的に持続するので再消毒の必要なし!
を挙げ、上記1.と2.をご紹介させていただきました。
本日は、三点目の、「木材の防腐効果性能」について、もう少し詳しくご説明させていただきます。
こちらは、ただ今工事中の、沼津市の木造住宅リノベーションの現場です。
内部は全て解体、耐震改修工事及び、暖熱改修工事を行います。
工事の様子は、またご報告させていただくとして、本日は写真奥に見える元浴室にクローズアップ。
浴室は間取りの関係で家の隅になる事がとても多く、このお宅も建物南西角にあります。
浴室が家の角ということは、浴室の周りの柱の一本が通し柱になっていることが多く、まさにその例です。
以前、「在来工法のお風呂 その1」と題して、現在のユニットバス(システムバス)と、今までのタイル張りの浴室(在来工法浴室)の違いを、イラストでご紹介致しましたが、構造上、一番大きな違いは、
「床下が空間」か「床のタイルの下が土で埋め戻されているか」
につきます。
在来工法の浴室は、土台が土の中に埋まってしまっている事が多く、その土台と埋め戻しの土との間は、薄い防水紙一枚(場合によっては剥き出し)のため、この様に湿気で腐り、湿気が白蟻を呼び、しばしば解体すると深刻なダメージを受けていることがあります。
(以前のブログ:ユニットバス工事は躯体の点検・補修が肝要)
ここまでは、本ブログでもしばしばご紹介させていただいておりますが、本日のお題、白蟻だけでなく、木造住宅の天敵:腐り=腐朽菌、を防ごうというお話しです。
今回ご紹介しているホウ素系防蟻剤「エコボロン」は、【ホウ素系防腐防蟻剤】と「防腐性能」を明示しています。
これは、薬剤としての防腐剤が入っているのではありません。
有効成分のホウ酸が、白蟻などの昆虫に対しては、体内にホウ酸が入ると、代謝に必要な物質(補酵素)と結合する事で代謝がストップし、結果細胞そのものが餓死する、と先週書かせていただきました。
じつは、カビ菌や、木を腐らせる木材腐朽菌を含む雑菌類は、ホウ酸と触れるだけで成分が体内に侵入し、上記作用が起こるため、木材腐朽菌も昆虫同様、エネルギー代謝を阻害され死んでしまうので、木材の防腐効果があります。
もちろん、防腐性能も、防蟻性能同様、京都大学生存圏研究所でその性能が調べられています。
大きな地震の際には、今回画像でご紹介したように、白蟻や腐りで弱っている部分を容赦なく襲います。
(写真:日経ホームビルダー「能登半島地震リポート」より)
家造りは目に見えないところほど大事、の典型です。
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