- 2011.01.14 金曜日
- 昨日の続きです。
昨日も書きましたが、太陽光発電に関するマクスの考え方、というより、完全に私の(かなり独りよがりな)意見でございます。
読む方によっては、反対のご意見をお持ちの方、不愉快に思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、あくまで「私の個人的な太陽光発電への感想」だと思って読んでいただければ幸いでございます。
(反論などは、ぜひ“優しく”メールいただけたらと思います)
で、昨日の続きで、難しい問題は無視して、
「補助金もあるし、家計に優しいんだから良いじゃん!」
と考えても、結構いろいろな問題があります。
・長期間の利用による発電効率の低下
・屋根面のメンテナンス
と言う問題です。
埃や汚れでも発電効率は下がりますが、それ以外にも、経年劣化により、発電効率は20年で2割減、という報告もあります。
勿論、故障してもダメです。
ある報告によれば、設置後10年以内に、一部でも何らかの原因によってパネルを交換した割合は13%だった、とのこと。
メーカーの保証は切れちゃうし、元が取れるのはこれから、と言う時に何ともご愁傷様です。
こちらは、そのパネルの不具合の例。
住まい手が自ら、発電量・光熱費をグラフにでも付けていなければ、パネルの不具合や性能低下は、目に見えない屋根の上で起こるだけに、「気付いていない」ケースも十分考えられ、この交換の数字は実はもっと高いのではないでしょうか?
(データ及び写真は日経アーキテクチャーより)
また、補助金を追い風に、流しのリフォーム屋だけでなく、大手家電量販店も太陽光発電に力を入れていますが、
そもそも、売電価格二倍というのは政府お得意の後先考えないで「え〜ぃ、やっちゃえぃ」的政策であって、10年後には売電価格は通常に戻る。
減価償却期間は、住宅の断熱性や気密性を無視して、屋根面積と方角からのみ算出したデータを元に検討しても、ぱっと見説得力があるだけで、そのシミュレーションは何の意味も持たない。
これちゃんとお伝えして営業してるのでしょうかねぇ…。
こんな具合(写真は三点とも日経ホームビルダー)に、建築を知らない素人が取り付けたとしか思えない様な工事による雨漏り事故も、多数報告されているそうです。
そもそもきちんと施工するにしても、屋根材の上からビスをもんじゃって、その雨漏り対策をシーリングのみに頼るのは、長期耐用の観点から見るとあまりにお粗末。
某メーカーの太陽熱温水器やカバー工法アルミサイディングのように、一世を風靡したけど会社が倒産して、ずさんな工事の代名詞になった…、何てことが無い様に祈りたいものです。
もっとも、多接合型太陽電池ほか、第三世代太陽電池も開発が進められており、コストを抑え、変換効率50%を超える夢のような太陽電池の開発も進められているそうで、この辺は、技術立国日本がしっかりとイニシアティブをとって、世界の電力事情を変えるような日が来ると良いですよね。
その頃には、
屋根に太陽電池を載せないなんてナンセンス!
何て時代が来るのでしょう。
ですが、商売だけ考えるのではなく、お客様のトータル面での損得を考えると、まだ今のところ、私はお勧めは…
実際、今度見せていただく機会がありそうですが、まだ補助金対象になっていないものの、貼り付けるだけのシート状の太陽光発電システムも開発されたそうです。
昨日書きましたが、本当にエコなのか?と環境面を考えると、まだまだ付けられないレベルだと思いますし、
環境面は無視してコストの面だけ考えても、設置直後から得するわけではなく、
・性能低下
・故障リスク
・トラブルによる家自体のメンテナンスリスク
を度外視した上で、
さらに売電価格の制度上のカラクリの上で、
やっと十年とか二十年以降に得だというこのシステム。
もっともっと良いシステムに、性能もコストも品質も向上してから取り付けるでも、遅くはないのではないでか…?
以上が私の見解です。
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