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ウッドデッキを長持ちさせる工夫

このところ文章ばかりのブログでしたので、本日も長期優良住宅についての残りを延期しまして、ウッドデッキについてです。

というわけで、
いきなり問題です!

下の写真の、指が指し示している部分、色がまわりと違いますが、
何故でしょうか?

s-091021 (3).jpg

ちょっと暗くて申し訳ないんですけど、
切り口の所に、二ヶ所、染みみたいになってますよね。


シンキグターイム。







はぃ、
それでは正解をご説明いたします。

s-091021 (4).jpg

冒頭の写真の部分を、横からではなく、上から見ると、この様に穴が二つ開いております。

これは、

s-091021 (6).jpg

この様に、加工したパーツとパーツを組み立てた際に、より強固にくっつけるように、釘やビスを施工する穴です。

穴を開けて施工しないと、その部分が見えてしまって格好が悪いので、下穴を開けて頭を隠しています。

そして、この様な木切れで栓(込み栓と言います)をつくり、先程の穴を埋めます。

s-091021 (7).jpg

そうすると、冒頭の写真の様になります。


木材は全て桧です。
でも、緑色ですよね。

これは、防虫・防腐剤を圧力注入してあるためです。
そして、先程の釘やビスの施工や、込み栓の施工によって、締め付けられた木から、薬剤が染み出てきた、
と言うのが答です。


何が言いたいかと申しますと、

s-091021.jpg

今までの写真の、切り口などの加工した部分、
上の写真ではそれがよく分かりますが、
全て、大工が加工後に薬剤注入をしてあると言うことです。

一枚前の写真で、栓を作る端材まで緑なのがお分かりでしょうか?


木は、腐りやすい木と腐りにくい木がありますが、絶対に腐らない木というのはありません。
(条件によっては神代杉とか神代欅とか、千年腐ってない木などもありますが)

もし木が腐らないと、地球上は木で埋め尽くされてしまいます。
微生物(腐敗菌)や白蟻さん等の分解者が、ちゃーんと昔から循環してくれて来たわけですね。

ですから、どんなに高級な塗料を塗っても、木はいつか腐ります。

もちろん、施工方法によって、長期優良な木にもなるのですが。


ウッドデッキのそんな工夫は、桧やレッドシダーのように腐りにくい木を使うのも勿論ですが、
この様に、加工した後に薬剤注入をし、その後、組み立てた後に仕上げの塗装、
これがマクス流です。

薬剤注入は木材の中心部にまで染み込みませんので、腐りやすい加工部分に、たっぷり薬剤を染み込ませておくのが、長持ちさせるコツです。

そうそう、加工部分が腐りやすいというのは、木は、切り口(小口)から水分を吸いやすいですし、接合部は染み込んだ水が抜けにくく湿っている状態が長いからです。


もちろん、この薬品は、嘗めても大丈夫なような、自然素材ではありません。
むしろ毒です。

でも、
外部のデッキを嘗め回すようなことはないでしょうし、
裸足で歩くこともまず無いでしょうし、
揮発した有機物質が室内にこもることもありません(完全に乾けば揮発しませんが)、
ので、耐久性重視です。


家つくりで一番大切なこと。
それは、
『永く安心して暮らせること』

その家の一部であるウッドデッキも、やはり長持ちして、出来るだけメンテナンスに手間がかからない方が良いですね。


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