- 2012.09.06 木曜日
- 本日も、富士宮市で建設工事中の、自然室温で暮らせる家「びおハウスM」の工事現場の様子をご紹介いたします。
階高を押さえ、軒を深く出した、何とも落ち着いたフォルム。
この辺は、「びおハウスM」開発者の建築家村松篤氏の真骨頂、とても綺麗なフォルムです。
さて、建物をよく見ると、ん?赤い。
実はこれ、高性能グラスウールです。
建物の外側に、高性能グラスウールを貼り付けている。
いったんは防水処置を完成したサッシのさらに外側(周囲に)、ふかせる枠が付いていることからも、お分かりいただけると思います。
これは、厚さ9cmの、いわゆる外断熱。
あ、でもこの家、外断熱の家ではありません。
内部の柱−間柱間にも、高性能グラスウールは12cm、ぎっしり詰まっています。
だから内断熱(充填断熱)。
そうです、実はこのお宅は、内部の充填断熱に加え、外部に付加断熱層を設計しています。
壁の断熱材層は、12+9で都合21cm!
どうでしょう、何とも暖かそうですね(残暑厳しいですけど…)。
もちろん、暖かそうとか、イメージで語ってはいけません。
きちんとした施工も、性能を担保する上で何より大事ですね。
そして、イメージだけでなく、ちゃんと計算もしています。
このお宅、専用ソフト(Qpex)で計算すると、断熱性能を表す数字であるQ値は1.65。
温暖な静岡では、高断熱住宅の基準はQ値2.7以下。
日本で一番この基準が厳しい北海道でのQ値は1.6以下。
ですから、ほぼ、北海道での高断熱住宅程度の断熱性能を有していることになります。
断熱性能が高ければ、熱が逃げないので、暖房だけでなく、冷房もすこぶるよく効きます。
これも計算でシミュレーションできるの出来ます。
実際には、ありえませんが、仮にこのお宅で、年間を通して、夏も冬も、エアコンを用いて室温を20℃にし続ける場合、その電気消費量は1,013kWhとなります。
この数字だけだと良く分からないので、仮にQ値が静岡の基準の2.7だったとすると、電気使用量は2,455kWhと倍以上に跳ね上がります(富士市・吉原の気象データによる)。
初期投資(イニシャルコスト)で考えるか、住んでからの光熱費(ランニングコスト)で考えるか…、
って話ですね。
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