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富士市民大学で地下水の勉強-1

本日より季節は変わり、二十四節気は【芒種(ぼうしゅ)】。
「芒」は稲の穂先の針のようなとんがりを指し、稲や麦などの穂の出る植物の種をまく時期、という意味だそうです。

本日から七十二候は、芒種の初候で【蟷螂生(かまきりしょうず)】。
文字通り、カマキリが生まれる頃、の意味。

季節は梅雨へと向います。

梅雨入り前の晴天の先日、通っている市民大学のミニカレッジ(地学講座)の実施研修で、一日バスで富士・富士宮市をまわり、地下水のお勉強をしてまいりました。

梅雨の雨と地下水。なかなかタイムリーなお話かと(笑)。
今回と次回の七十二候のタイミングで、二回に分けてアップいたします。

本日は地下牛の前編。

やはり、富士山の地下水と言えばここ。
富士宮の浅間大社の敷地内にある…

湧玉池(わくたまいけ)。
富士山の溶岩と溶岩の間の地層を通り、富士山に降った雨と雪が、ここ(富士山頂から直線距離で約13kmちょっと)に湧き出ています。

湧き出た水は、そのまま浅間大社敷地内の神田川に繋がります。
毎日30tの地下水が湧き出ていて、この湧き水が神田川のスタート地点。

富士山世界遺産センターを見て、お宮横丁で富士宮やきそばを食べて、浅間山をお参りして、この湧玉池と神田川で水浴び、が定番コース。
そのド定番なコースで、水質調査してきました。

次は同じく富士宮市の「よしま池」。
ここも、全量が湧き水。

でも、かなり特殊なのはその地理関係。

こちら、すぐ近くを潤井川が流れていますが、潤井川の水とは関係ないのです。

地図で見ると、ほら、潤井川の目と鼻の先。
ところが、ここ「よしま池」の水は、全部が富士山から流れてくる地下水。

地図で見るとこんな感じ。
富士山からの地下水は、溶岩の層の間を通って流れてきますが、断層(写真の赤とピンク:産業技術総合研究所の活断層データベースより)にぶつかって行き場をなくし、上に湧き出ています。

グーグルマップは上が北ですから、なんと、よしま池の地下水は、潤井川の下を横断して湧き出ているというわけです。
(同位体の測定で水質を調べても、間違いない事実なんだそうです)

こちらは超有名な「白糸の滝」。天然記念物にも指定されています。

溶岩と溶岩の間の地層から、富士山の地下水が滲み出ているのがよく分かります。

ちなみに、「白糸」のようではない「太く落ちている」部分は、地下水ではなく上流から流れてくる芝川の水。

地図で見るとよく分かります。
そして、先程の白糸の滝の写真で、芝川の水の横にちょろっと流れているのが…

こちら「お鬢水(おびんすい)」。
ここも地下水が湧き出ています。

源頼朝が富士の巻狩りの際に立ち寄り、この泉に顔を写し、鬢のほつれを直したのだとか。

白糸の滝のすぐ上ですので、滝の流れがよく見えます。
フェンスで近寄れませんけど。

これら、富士山の地下水の上流部分から、バスは次第に下流域に下ってゆくのですが、その様子は水質調査とともに、次回ご報告いたします。

うーん、お勉強は楽しいですね。

2018年06月05日

Post by 株式会社 macs

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